ピンキーリング





「お姉ちゃん、新しい指輪ほしい!」
小学校に上がったばかりの弟は最近なぜか妙に色気づいている。決して親バカならぬ姉バカではなく、
彼はどこからどうみても可愛いのだが、母が皮のネックレスを与えてからどうもアクセサリーに凝って
いるようだ。その日、私は彼の入学祝を買ってあげるつもりで街に出たのだが、何がほしい?と尋ねた
ところ、答えはそれだった。

アクセサリーショップに連れて行くと、彼は目を輝かせて背伸びをしてやっと届く位置に置いてある
ピンキーリングを見つめた。まだ小さい彼の指にはピンキーリングがぴったりなのだ。
「やっぱりシルバーがいいなあ」
なんてつぶやきながら手に取る彼を見ていると、学校でもてるんだろうな、なんて思ってしまい、
また姉バカだわ、と笑ってしまった。ふと見ると、弟の小さな手の横には普通のサイズのリングが
並んでいた。私は指輪はしない。楽器を弾く私は練習の前に取る度になくしてしまうからだ。
でも・・・と思う。左手の薬指になら・・・。
「これがいい!」
そういって弟が差し出した指輪はシンプルなデザインのシルバーだった。
「つけてみなよ」
と、私が言うと、嬉しそうにうなずいて彼は自分の左手の薬指にその指輪をはめた。ぴったりだ。
「それでいい?」
「うんっ!」
帰りの電車で、嬉しそうに小学校で出来た新しい友達の話をしてくれる彼の小さな薬指に光るシルバーの
ピンキーリング。それはお姉ちゃんからの贈り物。彼の名前にぴったりの「凛」としたリングだった。








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